Abstract Window Toolkit
概要
AWT (Abstract Window Toolkit) は初期の Java で標準として用意されていた GUI ライブラリです。それまでプラットフォームごとに使い方が異なっていたウィジェット (GUI コンポーネント) を抽象化し、Java から統一した標準 API として使用できるようにしています。
基本的にプラットフォームのウィジェットをそのまま使用しているため、うまく作り込めばどの実行環境でもシームレスで違和感のない見た目となります。しかし特定プラットフォーム向けにガチガチにレイアウトするとそれ以外の環境で崩れるたり、そもそも環境ごとに若干挙動が違っていたりといった副作用も持ち合わせています。
AWT はテーブルやツリーなどのコンポーネントが用意されていないため機能不足です。Swing が十分熟成された今となっては、AWT のみを使用して GUI アプリケーションを作成する理由はほとんどありません。しかし Swing でもレイアウトマネージャやフォントなど AWT パッケージに依存している機能が多数存在します。
フォント
GraphicEnvironment#getAllFonts()
を使用して実行環境で使用できる全てのフォントを参照することができます。
以下の論理フォントは全てのプラットフォームで使用できることが保障されています。
Serif | セリフ (明朝) 系フォント。 |
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SansSerif | サンセリフ (ゴシック) 系フォント。 |
Monospaced | 等幅フォント。 |
Dialog | プラットフォームのウィンドウマネージャが使用しているフォント。 |
DialogInput | プラットフォームの入力コンポーネントで使用されているフォント。 |