Standard Widget Toolkit

Takami Torao Java 6
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概要

SWT (Standard Widget Toolkit) は IBM が Eclipse 用に開発した GUI ライブラリです。JNI を使用することで昔の Swing で問題となっていたグラフィック描画のボトルネックを回避し、当時の Swing ベースのアプリケーションと比較して格段の速さを誇っていました。

J2SE 1.4 以降は Swing のグラフィックが高速になったため速度的な優位性はなくなりましたが、

AWT/Swing に慣れているプログラマ向けの注意点は以下の通り。

  • SWT コンポーネントは継承して使うよう設計されていません。既存のウィジェットをゴリゴリと組み合わせてゆくスタイルです。
  • ウィンドウリソースの開放処理はプログラマが明示的に行う必要があります。
  • コンストラクタで親のコンポジットを指定します。つまり SWT コンポーネントは親から順に作成する必要があります。
  • イベント処理の連携が煩雑になるためあまりお勧めできませんが、いざとなればAWT や Swing と SWT を混在させる事が可能です。

SWT 開発の準備

SWT は JNI を使用していますが、必要なネイティブライブラリはまとめて JAR に格納されているため、プラットフォームごとの JAR を入手してクラスパスを通すだけで利用が可能です。

  1. eclipse.org からプラットフォームごとの Stable 版 (Windows であれば swt-3.3.1.1-win32-win32-x86.zip) をダウンロードします。
  2. ダウンロードした ZIP ファイルを解凍して swt.jar を取り出します。
  3. クラスパスの通るディレクトリ (${java.home}/lib/ext, ${jre.home}/lib/ext など) に保存するか、または明示的にクラスパスを通してコンパイルと実行を行います。

ウィンドウの表示

ウィンドウの表示

SWT のウィンドウ表示も非常に簡単。Display がディスプレイデバイスを表しており、その上にウィンドウを表す Shell を構築します。

SWT では表示中のウィンドウ残っていても main() が終了すればプログラムも終了してしまいます。このためウィンドウが閉じるまでイベントキューからメッセージを拾ってディスパッチするというループ処理が必要です。

プログラムの終了前には使用したリソースを Display#dispose() で明示的に開放します。

Shell のコンストラクタには以下のウィンドウスタイルを論理和で指定することができます。

SWT.BORDER ウィンドウ枠の表示
SWT.CLOSE タイトルバーの閉じるボタンの有効化
SWT.MIN タイトルバーの最小化ボタンの有効化
SWT.MAX タイトルバーの最大化ボタンの有効化
SWT.RESIZE ウィンドウのリサイズの有効化
SWT.TITLE タイトルバーの有無
SWT.NO_TRIM 装飾なしの組み合わせ
SWT.SHELL_TRIM 一般的なウィンドウの組み合わせ (CLOSE|TITLE|MIN|MAX|RESIZE)
SWT.DIALOG_TRIM 一般的なダイアログの組み合わせ (CLOSE|TITLE|BORDER)
SWT.MODELESS モードレスウィンドウ
SWT.PRIMARY_MODAL プライマリモーダルウィンドウ
SWT.APPLICATION_MODAL アプリケーションモーダルウィンドウ
SWT.SYSTEM_MODAL システムモーダルウィンドウ

タブの表示

タブの表示

タブ切り替えの表示は TabFolder クラスを使用します。

これにに必要な数だけ TabItem を追加してゆき、タブ内容となるコンポーネントを TabItem#setControl() で指定します。